2010年2月23日火曜日

地獄界では妖怪もつくられる

「動物もつくれる」 ということから想像がつくとおり、あの世の地獄界

においては、醜い妖怪のたぐいもつくれます。


「地上に生まれた人間が地獄に来て妖怪変化になる」 というように、

それが霊的な実体を持っている場合もありますが、そうでないものもあります。


この世の悪想念や、あの世の地獄界の悪想念が集まって、一定の妖怪が

実体し、巨大な化け物、モンスターのようになって現れ、それが悪さをする

ことがあるのです。


地獄の人殺しの世界などでも、そのような巨大な化け物が出てきます。

人を食べたりする化け物など、いろいろな妖怪も出てくるのです。


妖怪のなかには、生命を持ったものもありますが、あの世でつくられたもの

もかなりあって、つくられたものの場合には、その邪念、悪想念を取り除く

と、サーッと姿が変わってきます。


そのなかには何かが実体として入っていることが多いのです。

地獄には邪悪な動物もいますが、地獄霊たちがそれを手に入れようとしても

手に入らないこともあり、その場合、妖怪を創造することもあります。


 ◇手下を念力で変えてしまう親分



念の非常に強い人であれば、地獄の人間を動物に変えてしまうこともあります。

手下をたくさん持っている親分などであれば、そういうことができるのです。


たとえば、手下を集めて、よその村を攻め、略奪、強奪を行い、何十人もの

人たちを奴隷として引き連れてきたりすると、その人たちを小屋のなかに入れて

見張らなければいけません。


人を見張るときには、相手を脅すのが最も効果的なので、凶暴な犬がいると

よいのですが、実際の犬は、それほど悪いことはしないので、あまり地獄に

こないのです。


しかたがないので、親分は、手下の顔つきを見て、動物に似ている者を探し、

「こいつと、こいつは、いけそうだ」 と思うと、グーッと念力をかけて、

手下を犬にしてしまうわけです。


当然、相手は嫌がりますが、親分は、「おまえは見張り犬だ。犬のような格好

をしていないと、向こうは怖くないだろう。犬の姿でガオーッとほえていたら

向こうは逃げ出せないないだろう」 と言います。


それで、手下のほうは、「嫌だな」 と思いながら、しかたなく犬の姿で見張りを

するのです。


そのように、あの世は思いの世界なので、強い念力をかけられると変形して

しまいます。


逃げようとする人をガブッと食べてしまうような、牙がたくさん出た凶暴な犬を

念力でつくったりするわけです。


あの世は、こういうことが起きる世界です。


「思いは実現する。そして、思いと思いがぶつかったときには、強いものが勝ち、

弱いものは降伏して、相手の思うようにされてしまう」 というのが地獄の世界

なのです。



また、地獄では、戦争をするとき、馬がたりません。

馬というの動物は、それほど悪いことはしないので、地獄に行く馬は少なく、

地獄では馬があまり手に入らないのです。


そのため、人間を馬に変えて、戦ごっこ(いくさごっこ)をしている人たちも

たくさんいます。


それから、地獄にあるさまざまなものを変化させて、別のものをつくる場合も

あります。


強い念波を受けると、無生物や樹木の精霊などでも、別のものに変えられてしまう

ことがあるのです。


まことに不思議な世界ですが、「思いしかないのだ」 と考えれば分かるでしょう。

強く思ったものは実体化して現れてきます。

強く願えば現れてくるのです。